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筋膜リリースってなに?筋膜リリースの効果と部位ごとの方法をご紹介!

体のコリや肩、足腰の痛みのことでお悩みの方は多いのではないでしょうか。そういった事例には、「筋膜」という組織が大きな要因を握っているのです。本記事では、肩こりなどといった症状に非常に効果のある筋膜リリースに関して解説していきます。

筋膜リリースって具体的にどんなもの?

筋膜リリースの前に、まずは筋膜について知りたいという方も多いと思います。簡単に説明すると、全身の筋肉を隙間なく覆っている薄い膜のことを指します。人間の皮膚と筋肉の間に存在する組織ですが、この膜はただの薄い膜ではありません。人体のさまざまな器官やたくさんの神経、筋線維などとも密接に連携していることから、別名「第二の骨格」とも呼ばれているのです。

筋膜は筋肉の位置や形を正しいポジションにキープする働きがあり、全身の血流などにも大きな影響を与えます。この筋膜の動作をより柔軟にすることで、正常な筋肉の動きが実現できます。加えて、筋膜は五種類の層のような構造をしています。筋線維を1本ずつ包んでいる「筋内膜」と同じく1本ずつ筋束を包む「筋周膜」、皮下組織に位置している「浅筋膜」、全身の筋肉を連結させている「深筋膜」、そして「筋外膜」という筋周膜と筋内膜をつなげる働きをする筋膜といった具合です。

ここで重要になるのが、筋膜に異常が発生すると一体どうなるかということです。上記の筋膜全ては深筋膜を通じて恒常的に、かつ、精密に連携しています。すなわち、5つの筋膜のうち1つでも異常が発生した場合、その異常は深筋膜を介して全身の筋肉に伝わるということです。筋肉を思うように動作させづらくなり、筋力や柔軟性に悪影響を及ぼす可能性も出てくるでしょう。

そのため、この悪化が進行すれば生活における不自由はもちろん、競技パフォーマンスにつながるポテンシャルの消失、柔軟性の低下による突発的なケガのリスクが高まることが考えられるでしょう。

筋膜の基質は基本的にさらさらとした水溶性の物質なのですが、厄介なことに筋膜に異常が起こった際、基質が粘性の状態のものに変わってしまうという問題があります。この現象が発生することで、筋膜の潤滑性が損なわれてよじれ、筋膜の中に存在する血管や神経、リンパ管内の循環に支障をきたすといった事態になります。

筋膜について理解が深まったところで、筋膜リリースについて解説します。簡単に言えば「筋肉を多様な動作を用いてさまざまな方向に動かし、筋膜のねじれ、よじれなどの異常をなくす」といった方法のことを指します。アスリートやスポーツマンをはじめ、数多くの人々が利用していることからもその有用性が伺えるでしょう。

上記に示したように、筋膜の異常は主に筋肉の動作に支障をきたす筋肉のコリや固まりなどから来るものです。「リリース」という単語の意味は元来、「制限をなくす」「解放する」です。つまり、自分自身で行う筋膜リリースは丁寧に時間をかけて自身の体の筋膜を解きほぐすことで筋肉のコリやねじれをもとに戻すことを指します。筋肉の伸縮を本来のポジションに戻すというポイントから考えれば一種の治療とも呼べるでしょう。

ここからは、本記事で最も重要な筋膜リリースの効果について解説します。理にかなった正しい筋膜リリースを行うことで、筋肉の動作を阻害するものが少なくなり、体が軽くなった感覚が得られます。また、筋肉を包み込んでいた筋膜の偏りやよじれなどがなくなることで、筋内膜に弾性や柔軟性が戻り、本来の筋肉が有している筋力や瞬発力などが発揮できます。

加えて筋膜リリースを継続して行うことによって上記の筋肉のポテンシャルが向上し、コリが発生しにくい体に仕上がるので検討してみてはどうでしょうか。

筋膜リリースの部位ごとの最適なやり方

猫背や肩こり、二重あごに対して有効なやり方

まず、椅子に座った状態で背筋を伸ばして両手を方の高さに持っていき、肩甲骨を前面に持っていく感覚で前方に伸ばします。これを20秒間行いましょう。次に、持ち上げた両腕の高さは変えずに、後方に引いたままキープします。これも同じく20秒維持してください。次も両腕の高さは同じままに、今度は肘から手のひらにかけての部分を上げていきます。このとき、あごや腰が反ってしまわないように注意しながら、同じように20秒を同じ体勢で維持します。

首のコリや腰の痛みに有効なやり方

まずは、直立した状態から右腕をそのまま上げ、左腕は肘を直角に曲げて手の甲が腰の後ろにつくように持っていきます。次に、両腕の肘は90度の角度を保ったまま、肩甲骨を反時計回りに20秒間動かします。その次に、右足が左足の前方に来るように交差させ、左に体を傾けて右の脇が伸びるようにして20秒キープしましょう。それが終わったら、左の方に自分の鼻が近づくように顔を向けてください。右肘の位置はそのままに20秒間維持します。

まとめ

今回は筋膜についての概要や、筋膜リリースの効果について解説しました。継続して行うことによってより大きな効果が得られます。今回の記事が、筋肉のコリや痛みに悩んでおられる方の参考になれば幸いです。